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ぺんぎん村での日々

イラスト・写真・ゲームを中心とした日々

「悩む」のでなく「考える」って話

 

 

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「悩む」と「考える」

「悩む」と「考える」の違いは何だろう?って聞かれたら、なんて答えますか?

私が思うに、
「悩む」= 問題に解決策を提示することでなく、問題に対して思いを巡らせるだけの行為
「考える」= 問題を明確にして、建設的に物事を見極めていく行為
であると思います。

 

実はこの質問は、安宅和人『イシューからはじめよ』の「はじめに」の中にあります。

「〈考える〉と〈悩む〉、この2つの違いは何だろう?」
僕はよく若い人にこう問いかける。あなたならどう答えるだろうか?
僕の考えるこの2つの違いは、次のようなものだ。
「悩む」=「答えが出ない」という前提のもとに、「考えるフリ」をすること
「考える」=「答えが出る」という前提のもとに、建設的に考えを組み立てること

安宅和人『イシューからはじめよ』の「はじめに」より

 

 

「悩む」と「考える」の違いを明確にしておかないと、考えているようで実は「悩ん」でしまいます。問題設定をあいまいにしたまま、ずるずると時間を引き延ばし、結論を先送りし、あっという間に貴重な時間を失ってしまいます。

まず重要なのは、「悩む」と「考える」との違いを意識しておき、「悩む」ことに時間を使うのでなく、「考える」ことに時間を使うことであると思います。
(「悩む」が重要になる場面って、「問題に対して、答えが出すのが目的ではなくて、問題に向き合うこと自体に意味がある場面」ぐらいしかないような気がするので)

次に「考える」始める前に重要なのは、
「論点」を決定することです。

 

「論点」とは何は?

「論点」とは、問題設定の仕方のことです。
どのような問題を、どのような視点で扱っているのかを示したものです。
論点は、自分の意見や結論と対応していて、
論点が「問い」、意見が「答え」の関係にあります。
意見を交換する会話や文章において論点は省略されがちです。
しかし、省略されているから論点が存在しないではありません。
意見が存在するところには、意見すなわち「答え」を導き出す前提となる「問い」、論点が存在します。


自分と相手との間で「論点」が共有されないために、議論がかみ合わない場合も多くあります。
うまく話し合ったり議論したりするためには、自分と相手との間で論点を共有することが必要になります。
論点の共有には、相手に自分が考えた論点をうまく伝え、納得してもらわなくてはなりません。
そのためには、「何の問題をなぜ解くのか」を示すことが重要です。
これは、卒業論文の序論の書き方が非常に参考になります。

以下の4つの問題に答えれば論点を明確化しすることができると思います。

 

1. あなたが解こうとする問題は何ですか?
・「○○のせいで△△で困っているという問題がある」などと問題を指摘する
・「○○できれば△△はもっと便利になる」などとメリットを主張する
など

 

2. その問題には必要性や需要がありますか?
問題を解決することで、社会がどのように変わるかを述べます。

 

3. あなたの取り組む問題は未解明で新規のものですか?
パターンA「まったく解けていない問題である」「まったく知られていない問題である」
パターンB「部分的には解けているが、特定の実用的課題へは適用できていない」
パターンC「解けているが、その方法には課題がある」

 

4. 有用性はどのくらい見込めますか?
パターンA「画期的なアイデアであり、従来未解決だった問題を解決する」
パターンB「従来の方法よりは効率がよくなる」
パターンC「問題全体の全面的解決は難しいので、手始めに解いて意味ある部分だけに限定して解くことにした」
パターンD「問題全体の解決は難しいので、手始めに作戦立案に必要な情報を調査収集することにした」

 

理系のための「即効!」卒業論文術―この通りに書けば卒論ができあがる (ブルーバックス)より

 

理系のための「即効!」卒業論文術―この通りに書けば卒論ができあがる (ブルーバックス)

理系のための「即効!」卒業論文術―この通りに書けば卒論ができあがる (ブルーバックス)

 

 

これは自分が考える論点の整理にも使えますが、
相手の論点が不明確な場合に、これらの問いを投げかけることで、相手の意見の前提となる論点を整理することにつながると思います。

 

最後に


最後に論点に関して重要なことを2つ。
1.「問いに必ず答えを出せると思うな」
2.「問いにすぐに答えを出したがるな」

 

1.「問いに必ず答えを出せると思うな」

これは、『イシューからはじめよ』にも書いてあります。
どのように問いに取り組もうが既存のやり方や解決策では答えを出すのがほぼ不可能であるという問題は多いのです。
たとえば、問題が提示されてから300年以上もかかってやっと解かれた「フェルマーの最終定理」。

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これは、プリンストン大学アンドリュー・ワイルズが近代数学を駆使して解いたそうだ…。近代数学の手法が見つかって初めて答えを出せるようになったのです。
答えが出せる見込みがない問題が存在することを認識して、そこに時間を割かないことが重要であると思います。


2.「問いにすぐに答えを出したがるな」

人は、答えを出して安心したがる。


答えを出すことで見逃してしまうことがいっぱいある
ブッタとシッタカブッタ③なぁんでもないよ より

 

 

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